盛岡にて

今日は、娘2号が何年かぶりに遊びに来たので、カジ子も連れて車で街に出た。

娘2号は、富士大学に入ったという。





まずは「をかしら屋」。

ホルモン定食の、日曜日ワンコイン制度が無くなっていた。

でも、1人980円で食べきれないくらい食べた。



次は高校。

教科書を買うだけ。

1万35円。

何科目だ?と聞くと、7科目だと言う。



それで卒業できるのか?と聞くと、あと2年かけることにした、と言う。



なんでやねん。

1年で卒業できるのに、みんなより2年遅れる気なのかい。

なんで、がんばらないのか僕には理解できない。

目の前にある自己実現への道を自ら閉ざそうとするのはなぜだろう。





次は文房具。

肴町の平金商店パステル館。

たくさんの親子連れが文房具を選んでいる姿を見て泣けてきた。

避難所の親子たちも、こうやって買い物したいだろうなあ。



次は楽譜。

東山堂楽器店。

何を買うのか思い出せないカジ子。

やっと、ラフマニノフのボカリーズだと思い出す。

が、楽譜を見て諦める。

難しくて、弾けるようにならない、というのだ。



何しに来たんやー。

とことん、何かができるようにがんばる、という発想がない。

それでは、自分のやりたい事ができるようにはならないのだ。



ということで、父ちゃんは、地震のときに切れてしまったギターの弦を買った。



高校生の時には買えなかったマーチンのエクストラライト。

6本で504円。

なんという値段だ。



駐車場が280円。

中三デパートが閉店すると、こんなにも駐車場がガラガラになるものだろうか。



が、ピカピカに磨かれた車がたくさん停まっていた。



娘の一言。

「震災以来、初めて家族で買い物に来たかも」



そうだねー。

そういう感覚にはなれなかったし、そういう行動も取らなかったことに気付かされた。



そこから一路、自宅近くのマルイチへ。

今日は娘2号が泊まるので、シチューの材料を買うというのだ。



駐車場はいっぱい。

またピカピカに磨かれた車の間に入った。



ふと、盛岡では震災が無かったかのような暮らしに戻っていることに気付いた。



帰宅すると、5時だというのに、まだ日が高い。

春分が過ぎていたのか。







沿岸のことを思う。

復興まで一緒に歩こうと思った。