玉川浜
ここには、漁師さんたちの生活を守るための裁判をしていた10年間、何度も通いました。
道がきれいになって良かった。
漁場に流れ込む二本の河川の上流にゴルフ場ができる計画が持ち上がったのです。
ところが町は全会一致で賛成。
反対する玉川浜には、上水道が付かなかったり道路が舗装されないといういじめがありました。
でも、浜の古老たちは、遠くの盛岡まで何度も何度も足を運び、子孫にきれいな海を残すためのゴルフ場建設反対訴訟を戦ったのです。
判決を見ないまに他界した人もいました。
そして、計画が止められた開発会社は、5億円の逆訴訟を起こしていました。こちらが勝てば、すぐにこの訴訟の審理に入るのです。
が、結果は漁師さんたちの負け。
ゴルフ場ができるかと思いきや、相手はバブルも弾け、バックにいたゼネコンにも逃げられ、ゴルフ場なんて造れる状態ではありませんでした。
さらに、逆訴訟も自分達が勝ったので成り立たず。
結局、浜はそのまま守られたのでした。
10年の間に裁判官が3人変わりました。
弁護団は、裁判官の傾向まで見て、勝負をかけるのですね。
喧嘩師だと思いました。