まったくねえ

木曜日は118人の授業です。 授業後、レスポンスカードをいうのを書いてもらい、それを出席と小テストの点数として成績にします。テストもやりますが。 この授業は分担してやっているので、僕の担当は先週と明日です。 先週は、120枚のレスポンスカードを持って行き、授業が始まる前や、授業が始まってからもバラバラと入って来る学生に、一人一枚だけ取るように、授業中も、最後にレスポンスカードの課題を出すときにも何度も指示しました。 「受講人数ぎりぎりしか持って来ていないので、たくさん取った人は返してください」と。 だって、来ていない人の分を持っていても仕方ないし、必要なものだから、一人一枚は取って帰るでしょう? でも、誰も返してくれませんでした。 ところが、足りませんでした。 結局、最後に遅刻して来た学生には、白紙を渡して書いてもらいました。 本当に一人一枚だったら、全員出席でも、2枚余るはずです。 が、一枚足りない。 そして、提出された枚数は110枚。 つまり、11枚がどこかに行った。 この教室の誰かが、何度お願いしても返してくれなかった、というわけです。 まあ、「これを知っている人?」と尋ねても、「知らなかった人?」と尋ねても、手を挙げるのは数人です。 二者択一なのに答えない学生がほとんど。 まあ、それは大人でもそうですが。 ま、次の問題は、人の名前を書いて提出することです。 昨年は、同じ筆跡の2人を呼んで、問いただした先生がいます。 二人は頑固に否定しました。 教育学部の学生です。 が、他の先生の持つレスポンスカードでは、二人は別の筆跡でした。 次の時間、それを並べて問いただすと、やっと本当のことをしゃべりました。 実は、僕は一人一枚出して教室を出なさい、と言っています。 そして、最後の人が終わるまで教室に入って来てはいけない、と。 これを最初にやったとき、いつまでも出さない7人組の女子学生がいました。 で、最後から数人目に、一度に出て行きましたが、そのときの学生の授業評価には、カジパ先生(名指しです)は嫌い、と4人くらいが書いていました。(笑) 授業評価で「嫌い」って。(笑) アホか。 それから、僕は気にしないのですが、他の先生は、遅刻を嫌います。 遅刻して入って来る学生は、プリントを取ったりすることに頭が向かないのか、友達を捜して座ってしまいます。そのたびに、教員が「プリントを取りなさい」などと指示しなければならないからです その先生は、遅刻者には印をつけたレスポンスカードを渡して、遅刻者を限定し、減点することにしたら次の時間は減った、と言っていました。 でもね。 レスポンスカードを友達の分まで持って行って、あるときには欠席の学生の分まで書いていく人たちですよ。 それじゃあ、意味ないのではないかと僕は考えるのですが。 ということで、あとでテストをしますから、そのテストの筆跡とレスポンスカードをちょっと比較するだけで、どの人が怪しいかわかってしまいます。 そしてその回は、その人を0点にすれば良いだけです。 遅刻者には書けない問題を出すとかね。 そうそう。 点数を付けるレスポンスカードですから、僕は課題を出して、考えて書いてもらっています。 が、先週のレスポンスカード。 44人が感想を書いています。 そして、裏に課題を書いている学生が半分以上います。 ということは、学生は、レスポンスカードには感想を書くものだと思っているということですね。 そんな、感想にどうやって点数を付けるのでしょう。 くだらねえ。 書いてあることを読むと、 「ビデオの○○に驚きました」 「先生のお話しくださった××は今まで知りませんでした」 「先生がホヤの研究をしていると聞いて、ホヤが好きな私は親しみがわきました」 「三陸のホヤを研究することは大切なことだと思います」 誰もそんなことを尋ねていません。 絶滅動物を減らすためにはどうすれば良いか尋ねているだけです。 初めて知ったのは当たり前でしょう。 だから講義しているのだから。 ビデオを見てびっくりした? NHKの中学生向けのものだから、それくらい知っていろよ。 先生に親しみがわいた? 何が関係あるんだ?こっちは嬉しくもなんともないぞ。気持ち悪い。 三陸のホヤの研究が大切だと? 世界中に2300種もいるのに。 なら、うちの研究室に来て一緒に研究しろ。 まあ、そういうことを書かれて喜んで点をやる先生がいるんでしょうねえ。 世の中がそういうことになっているのでしょうか。 それとも、彼らはそういうことを書いて受験をくぐり抜けてきたのでしょうか。 それが彼らの信じる良い生き方なのでしょうか。 と、怒っているところに、エスティムという会社の佐々木さんから電話がありました。 「先生、このあいだもお電話いたしましたが」 「はい。そうですね」 「今回は前回お勧めしたものとは違って、池袋に、自己資金が必要ないマンションが、、、」 「前回はそこまでお話ししてませんがねえ。。。エスティムの佐々木さん、もうかけて来ないでくださいね」ガチャン。 切る直前に、電話の向こうの佐々木さんは笑っておられました。 これが儲かる会社のやることなのでしょうね。 そして、学生は、そういう大人を模範にして生きていくのでしょうね。